飲食店で働く人のための情報マガジン by トレタ

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2017年6月19日

飲食店専門! 石崎先生のよくわかる法律相談【1】20名様のドタキャン。泣き寝入りしかないですか?

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店舗の貸借トラブル、スタッフの労務問題、お客さまからのクレーム・・・。飲食店の日々の営業の中で「法律的にどうなの?」「これって違法なの?!」と迷うことは少なくありません。法律はもちろんのこと、外食業界に精通した弁護士の石崎先生が、飲食店経営にまつわる悩みにズバリと回答をします。

相談:20名様のドタキャン。泣き寝入りしかないですか?

本日の相談

初来店のお客さまから、お帰りの際に20名様の貸切予約をいただきました。当店の近くの大学に通う学生のようです。

ところが、前夜にキャンセルの電話連絡が入りました。

キャンセル料が2日前からかかることを伝えていましたし、当店のホームページにも記載しています。しかし、「キャンセル料のことはまったく聞いていない」の一点張りで、一方的に電話を切られ、その後、電話は通じません。

食材費や人件費など損失が大きく、キャンセル料を支払ってもらいたいのですが、裁判を起こすしか方法はないでしょうか。それとも泣き寝入りするしかないのでしょうか。 
(イタリアンバル オーナー 30代 男性)

あきらめる前に毅然した対応を!

石崎先生の回答
いわゆるドタキャンやノーショーというのは、飲食店にとって本当に悩ましい問題ですね。事前にキャンセル料について合意していたり、断りなく来店せずお店に損害を与えた場合には、損害賠償を請求することができます。今回のケースでは、事前に合意していたということですから、法的にはキャンセル料を請求できます。

ただ、お店にとっては、相手は「お客さま」あるいは「将来のお客さま」ですし、勇気を持ってキャンセル料を請求したところで果たして回収できるのかといった理由で、泣き寝入りになることが多いと思います。

連絡したとして払ってもらえるとは限りませんが、連絡を取ること自体は時間的にも金銭的にも大してコストがかかるものではありません。また、今後同じようなことを防ぐためにも、しっかりと対応すべきだと考えます。

例えば、こんな内容でメールを送ってみましょう。ぜひ、テンプレートとしてご活用ください。

●●様
この度はご予約いただきありがとうございました。

大変残念ながら、●日前のキャンセルでございますので、弊社の規定に従い、キャンセル料●円をご請求いたします。

ご対応いただけない場合、しかるべく対応させていただきますことをご了承ください。(or顧問弁護士から再度ご連絡させていただきますことをご了承ください。)

またのご来店をお待ちしております。

私のクライアントが、顧問弁護士として私の名前を明記してメールを送信したところ、ほとんどの方からキャンセル料を支払ってもらえたそうです。どうせダメだと諦める前に毅然とした対応を取ってみてはどうでしょうか。

また、貸し切りなど、仮にドタキャンされるとお店にとってかなりダメージになる場合には、デポジットを取っておくのが定石です。そうすれば、お客さまも軽い気持ちでドタキャンしにくくなりますし、お店にとっても担保になります。

インターネットの普及で予約がしやすくなった半面、安易なドタキャンも増えているようですから、飲食店の側もそれに合わせた対応が必要と考えられます。

次の相談
【2】 寿司のネタだけ食べてシャリを残す。食べ方はお客さまの自由?
【3】アルバイトにペナルティって課せられる?
【4】自家製サングリアの提供ってダメなの?

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協力:
弁護士法人横浜パートナー法律事務所
飲食店支援サイト

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石崎冬貴
この記事を書いた人

弁護士・社会保険労務士 弁護士法人横浜パートナー法律事務所(http://www.ypartner.com)所属 フードコーディネーターとしても活動し、法的支援を得ることの少ない小規模飲食店や飲食関連業者を支援するため、 飲食業界専門で法的支援を行っている。飲食店支援サイトも開設

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