『孤独のグルメ』から学ぶ。ひとりめしニーズの取り込みで客単価アップを狙うには?

異例のロングランヒットとなった『孤独のグルメ』。主人公の井之頭五郎がひたすらおいしそうに「ひとりめし」をする様子がうけて、人気となっています。最近では、「五郎さんのランチ代、高すぎるのでは?」といったことも話題となりました。

一人で食事をすること(=「ひとりめし」)を楽しむ人が増えているという今、飲食店としては客単価アップを狙いたいものです。そのコツはどこにあるのでしょうか。

『孤独のグルメ』ってどんな話?

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現在は人気テレビドラマとして広く知られている『孤独のグルメ』ですが、元々は1990年代から『月刊PANJA』や『SPA!』に掲載された漫画作品。その後、2012年1月期からテレビドラマとしてシリーズ化され、2015年10月よりシーズン5の放映が始まりました。主人公の井之頭五郎は、輸入雑貨商を営む中年男性。仕事の合間に食事処へ立ち寄り、一人で食事を楽しみます。

もともと五郎さんのように仕事の合間に一人で食事をする人はいましたが、最近ではこの『孤独のグルメ』のような漫画・テレビドラマの影響もあってか、気軽に「ひとりめし」を楽しめる飲食店へのニーズが以前よりも増えてきています。

ひとりめしニーズを取り込み、高客単価を狙うには?

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飲食店としてはこのような「ひとりめし」のニーズに対応し、五郎さんのように高客単価(ランチが2,000~5,000円台など)のお客さまを増やしたいところ。五郎さんの訪れる店はほとんどが大衆食堂のようなところで、高級料理店ではありません。それにも関わらず、なぜランチのお勘定が高いのでしょうか。『孤独のグルメ』のテレビドラマ(シーズン4)をヒントに考えてみます。

1.    これは試してみたい!という珍しいメニューがある

第2話では、銀座にある韓国料理店で「参鶏湯ラーメン」(韓国の薬膳スープにラーメンが入っている料理)に出会います。これはどこのお店でもお目にかかれるようなスタンダードなメニューではありません。五郎さんはついこの料理を注文してしまいます。

五郎さんのお勘定が高くなる理由のひとつに、このように試してみたいと思える料理を次々注文してしまうということが挙げられます。それは食材の組み合わせがほかではあまり見られない「もの珍しさ」が決め手になっているようにも見えます。このように「思わず注文してしまう」ような「ここでしか食べられないかも」というメニューを用意するのも、高客単価を狙う方法のひとつになるでしょう。

2.    メインメニューとあわせて注文したくなる一品料理がある

次は、第3話に登場する箱根町の居酒屋での様子を見てみます。ランチメニューに「ステーキ丼」と「アワビ丼」があり、五郎さんはどちらにするか決めきれずに、かなり悩みます。「陸の王様」か、「海の王様」か……。やっと「ステーキ丼」に決めたものの、一品メニューも気になる様子。結局「ワカサギの南蛮漬け」と「旬野菜のゴマ和え」を追加注文することに。メインで「陸の王様(肉料理)」をとったものの、魚介料理も捨て切れなかった五郎さん。ワカサギを注文することで、ちょっと満足したようです。また、「旬野菜のゴマ和え」はステーキ丼のような肉料理に合いそうですね。

このように、メインメニューで満たされなかった希望を満たしてくれる、あるいはメインと一緒に食べたい小皿料理があると、ついそれを注文してしまうお客さまも増え、客単価アップへと結びついていくでしょう。

3.    何だろう?と思わせるメニュー名で惹き付ける

最後は第8話。阿佐ヶ谷のハワイ料理レストランでのお話です。ランチのメインに「オックステールスープ」を注文し、そのほかにも何かおいしそうなものはないかとメニューに目を光らせる五郎さん。「モチコチキン」という聞きなれないメニュー名に目を止めます。お店の人にたずねると、「『モチコ』は餅の粉のことです」という返答が。「なんだ、日本語か」とつぶやきつつも、これを注文してしまいます。

五郎さんはほかの店に行ったときもメニュー名に反応することがあります。メニュー名を見て、「何だろう、これ?」と興味を持つようです。このようにメニューのネーミングにひと工夫凝らしてお客さんを惹きつけることも、高客単価への第一歩となるでしょう。

客単価アップに成功したら、リピーターになってもらう

お店のメニューを気に入り、いろいろと注文してくれるお客さまには、ぜひリピーターになってもらいたいものです。お客さまに喜ばれたポイントを把握し、”また行きたくなるお店づくり”につなげていくことが非常に重要と言えるでしょう。

参考:

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