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2018年5月14日

河野祐治の大繁盛への道【11】アルコールを売る5つの鉄則

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若者に限らず、全世代の飲酒率は年々減少傾向にあります。そうした状況下で、アルコールを売るのは難しい……。そこで今回は飲食店でのアルコール利用を促し、売上げアップにつながるヒントを、河野先生聞きました。

河野流「繁盛店」の定義とは 
その名の通り、繁盛している店であり、飲食店の中で1割程度しかないと言われます。では、残り9割の飲食店は赤字なのかと言えば、決してそうではありません。わかりやすく例えると、繁盛店とは毎月毎月キャッシュが積み上がっていくような状態です。具体的には、20坪以内の店であれば月間坪売上20万円以上が目安です。売上は「客単価×客数」で決まリます。個人経営の場合は、高い価値を提供することで客単価を上げて、来店頻度を高めることが重要です。そこで不可欠なのが「リピーターづくり」です。繁盛店はリピーターづくりに長けていると言えます。

その1 居酒屋が語らう場に?!

20代前半においては、女性の飲酒率が男性を上回っているというデータがあります。この結果だけ聞くと、女性の飲酒率が上がっているのかと思いきやそうではなく、実は男性の飲酒率が下がっているだけなのです。

20代前半の男性は、居酒屋でアルコールよりパフェを食べる人もいるほど。居酒屋が酒を飲む場から、語らう場として利用されている傾向にあるのです。

その2 昼でもアルコールを売れ!

立地や客層によりますが、ランチ営業をしているお店なら、昼飲みを促すのも一手です。ランチでアルコールを提供する際は、「飲みたいけど我慢している人」に対し、どう飲ませるかが重要です。

「ランチビール」「ランチワイン」といったネーミングで少量提供することは、お客さま側からすると“昼飲みの罪悪感”を払拭してくれるため、オーダーの獲得もさほど難しくありません。

ドリンク付のランチなら、ドリンクラインナップのなかに、少量提供のビールやワインも加えましょう。セットドリンクのうち、アルコールだけプラス数百円にすると、オーダーをためらう原因となってしまいます。

さらに小ポーションで、価格も数百円程度の軽いおつまみを用意すれば、客単価アップも期待できます。

土日祝日にちょっと特別感を出す「昼シャン(シャンパン)」も、受けがいいと思いますよ。

その3 ドリンクにトレンドを取り入れる

お客さまはフードに対して保守的なケースが多く、あまり冒険しません。一方でドリンクやデザートは「冒険してみよう」という気持ちになりやすいため、ぜひ二歩、三歩先のトレンドを取り入れてください。

たとえば最近流行りのレモンサワー。レモンを丸ごと入れる、レモンピールを漬け込んだ焼酎を使うなど、個性を打ち出しやすいドリンクです。言い換えれば、目玉をつくりやすいアイテムのため、集客のフックとしても活かせます。

またサワー系は原価率が低いため、売る仕掛けさえ考えられたら、利益増にもつながります。もしくは抑えられた原価分をフードに上乗せし、魅力をアップさせることもできますね。

その4 ラインアップはT型に!

居酒屋では、アルコールのカテゴリーを特化させず、ビール、日本酒、サワー、ワインなど幅広く一通り揃えた方がいいでしょう。1カテゴリーの品揃えは最低限でいいので、バリエーションをもたせる。その方がより幅広い客層を集客できます。

一方で今は専門店化が進んでいるため、勝負所のドリンクの品揃えは厚くしましょう。ドリンクのカテゴリーを横軸、カテゴリーの品揃えを縦軸にしたとき、「T型」になるラインアップが理想です。「100種類のアルコール」より「100種類の日本酒」と謳った方が、魅力を打ち出せます。

専門店化が進む都心の店は「どれだけ絞り込めるか」が重要ですが、地方はその逆で「どれだけ欲張れるか」が大切。地方の店は特にドリンク、メニューの幅を広く持つとよいでしょう。

その5 ソフトドリンクで飲まない人も味方に!

ここまで、アルコールの売り方について説明しましたが、ソフトドリンクのラインナップも疎かにしてはいけません。逆説的に言えば、子供や主婦、お年寄りなど、お酒を飲まない人を味方につけると結果的にアルコールの売上げも上がるのです。

単純にジュースやお茶を売るだけでなく、飲まない人が魅力を感じるソフトドリンクを充実させることが大切。たとえば果肉100%ジュースやノンアルカクテルなど。アルコールを飲む人と一緒に店に行ったとき、“割り勘負け”しないラインナップで、飲まない人を味方につけましょう。
(構成:虻川実花)

■河野先生の連載一覧はこちらから
【1】繁盛店視察の6つの鉄則

【2】コンセプトづくり5つの鉄則

【3】人材育成 5つの鉄則

【4】メニュー開発 6つの鉄則

【5】ファサードづくり 5つの鉄則

【6】緊急企画! ドタキャン・ノーショウ対策5つの鉄則
【7】ネット販促 5つの鉄則
【8】インストアプロモーション 5つの鉄則
【9】歓送迎会で勝つ 4つの鉄則
【10】値上げで勝つ 5つの鉄則
【11】アルコールを売る5つの鉄則
【12】業態リニューアル 5つの鉄則
【13】立地・物件選び 5つの鉄則

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河野祐治(かわのゆうじ)
この記事を書いた人

飲食店コンサルタント、中小企業診断士 年間30~40件の開業・新店・新業態プロデュースと、年間100件以上のコンサルティングを手掛ける。講演やセミナーも全国で年間70~80件実施し、メディアの取材や執筆も多数。<著書>「500店舗を繁盛店にしたプロが教える 3か月で『儲かる飲食店』に変える本(日本実業出版社)「飲食店完全バイブル 売れまくるメニューブックの作り方」(日経BP)「繁盛本 街場の飲食店に学ぶ商売繁盛200の教え」(東京カレンダー)「これだけは知っておきたい 儲かる飲食店の数字」(日本実業出版社)ブログ「飲食店コンサルタントの独り言」は、多くの業界人が読んでいる。

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