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2018年4月26日

リピーターが増える! おもてなし歳時記 ~二十四節気の旬の食材と話題【立夏の巻】

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「季節感」は、あなたのお店をあたたかく魅力的に彩ってくれます。日本で昔から親しまれてきた「二十四節気」。それぞれの時期に合わせた旬の食材と話題で、お客さまに季節の移ろいを味わっていただきましょう。それは何より心がこもったおもてなしであり、あなたのお店のリピーターを増やす最強の武器になってくれるはずです。

「二十四節気」とは?
一年をおよそ15日ずつ二十四の季節に分けたもの。立春、夏至、大寒など、漢字二文字で季節ごとの特徴を表現しています。現在は二十四節気の最初の日だけを指しますが、もともとは時期全体のことでした。年によって、それぞれの時期は多少前後します。

「立夏」とは

立夏【りっ-か】2018年は5月5日~5月20日

暦の上では、いよいよ夏の始まりです。「立夏」は「春分」と「夏至」の中間。まだ暑さはそれほどでもありませんが、紫外線が強い時期なので、しっかり対策しましょう。スタートの5月5日は「こどもの日」。元は「端午の節句」で、中国の風習を取り入れつつ、鎌倉時代から男の子の健やかな成長を祈願する日になりました。男の子がいてもいなくても、この日はぜひ、邪気を祓うとされる菖蒲湯に入りましょう。実際、菖蒲の葉に含まれる成分には、血行促進や疲労回復の効果があるとか。菖蒲湯にゆっくりつかれば、楽しかったGWが明けて、また仕事の場でショウブに挑むための気力も湧いてくるに違いありません。

「立夏」においしい野菜-レタス


高原レタスは夏が旬ですが、平地で育つ春レタスは4月から5月が旬です。ビタミンCやカルシウムが豊富で、生だけでなく煮たり炒めたりしてもオツ。レタスに近い「チシャ」という野菜は、日本でも10世紀ごろから栽培されていました。レタスの語源はラテン語の「乳」で、「チシャ」も「乳草」が変化したという説が有力。その名の通り、レタスの茎からは白い乳状の液が出てきます。あれは「サポニン様物質」というもの。食欲を増進し、鎮静・催眠の効果があると言われています。カルシウムもイライラを抑える効果が期待できるので、イヤなことがあった日はレタスをドカ食いしてさっさと寝てしまいましょう。

「立夏」においしい海藻-ヒジキ


地味な見かけですが、ヒジキは鉄分やカルシウムをたっぷり含んでいる実力派。どちらも体内に吸収されにくいのが難ですが、タンパク質やビタミンC、Dといっしょに摂ると格段に吸収がよくなります。ヒジキを使った料理といえば、大豆やニンジンを入れた煮物がおなじみ。あのレシピは、まさに理想的です。しかも、大豆に含まれるサポニンは、ひじきの繊維をやわらかくする効果もあるとか。昔からの食べ物の組み合わせには、たいていちゃんと意味があります。理不尽に見える業界のルールや会社の掟も、じつは先人の知恵が詰まっているかもしれません。真意をかみ締めて、自分の栄養にしてしまいましょう。

「立夏」においしいお菓子-アイスクリーム

5月9日は「アイスクリームの日」。今年はまだアイスを食べていない人は、せっかくなのでこの日に「初なめ」をしてみるのはどうでしょう。「アイスクリーム類」は、含まれる乳成分の量によって3つの種類があります。多い順に「アイスクリーム」「アイスミルク」「ラクトアイス」という分類。100円前後で買える安いカップアイスは、ほぼ全部がラクトアイスです。ただ、それはそれで高級アイスとはまた違ったおいしさがあるもの。状況や気分や懐具合によって、アイスの「ベストな選択」は変わってきます。いろんなアイスをなめながら、値段や格付けに惑わされずに、本当に大切なモノを選ぶコツを会得しましょう。

「立夏」にちなんだおもてなし
-全力で「母の日」と「母」と「子」を応援しよう

今年(2018年)は5月13日が「母の日」です。お母さんに感謝を示す日ということで、母親と子どもの組み合わせのお客さまは「一律○%割引」というサービスを実施してみてはどうでしょう。小さい子どもを連れた母親も高齢の母親を連れた子どもも、年齢は関係なく。ひとりでご来店のお客さま用には、家庭的な料理を組み合わせた「お母さんありがとうセット」をご用意します。すべてのお客様に、花言葉の説明付きで、ご希望の色のカーネーションをプレゼントするのもいいですね。親子丼を特別メニューにしたり、「母」ということで88円均一のお得なメニューを何種類か作ってみたりするのも楽しそうです。

「立夏」に繰り出したいセリフ

お客さまとの会話にさりげなく季節感を盛り込んで、楽しい気持ちになってもらったり「おやっ、このお店はひと味違うかも」と思ってもらったりしましょう。

「最近、鯉のぼりをあまり見なくなりましたね。あれは、鯉が滝をのぼるように立身出世してほしいって願いが込められているだけじゃなくて、天の神様に『ここに子どもがいます。よろしくお願いします』って知らせる意味もあるそうですよ」

「よく降りますね。お恥ずかしながら、最近まで『五月雨』って5月に振る雨のことだと思っていました。あれは旧暦の5月で、梅雨の長雨のことを言うんですね」

「今年もまた、浅草の三社祭の季節ですね(2018年は5月18~20日)。あの大勢で担ぐ御神輿、いつもテレビで見るだけだけど、生で見てみたいなあ。迫力あるでしょうね」

次回は「小満」をご紹介します。

夏至の巻
小暑の巻
大暑の巻
立秋の巻
処暑の巻
白露の巻
秋分の巻
寒露の巻
霜降の巻
立冬の巻
小雪の巻
大雪の巻
冬至の巻
小寒の巻
大寒の巻
立春の巻
雨水の巻
啓蟄の巻
春分の巻
清明の巻
穀雨の巻
立夏の巻
小満の巻
芒種の巻

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旬の力総研
この記事を書いた人

食材、お酒、料理、日本文化、コミュニケーションなど、幅広い専門分野を持つメンバーが集結。暦と食、暦と日常生活の幸せな関係を追求し、旬の食べ物や旬の話題をおもてなしにどう生かすかを総合的に研究している。

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