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2018年2月15日

飲食店専門! 石崎先生のよくわかる法律相談【15】住宅街でのポスティングって違法なんでしょうか?

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店舗の貸借トラブル、スタッフの労務問題、お客さまからのクレーム・・・。飲食店の日々の営業の中で「法律的にどうなの?」「これって違法なの?!」と迷うことは少なくありません。法律はもちろんのこと、外食業界に精通した弁護士の石崎先生が、飲食店経営にまつわる悩みにズバリと回答をします。

相談:ポスティングやビラ配りで気をつけるべきことは?

本日の相談
住宅街で中華料理店を経営しています。

出前にも力を入れていきたので、チラシを作ってポスティングや、駅前で配布をしたいと思っています。

常連のお客さまにこのアイデアを話したところ、ポスティングは住居侵入罪になると言われました。駅前での配布も申請が必要だと聞きました。

具体的にどうしたら違法になるのでしょうか。気をつけるべき点を教えてください。
(店長 30代 男性)

節度を守った宣伝活動を

石崎先生の回答
ポスティングについて法律的に解説しますと、場合分けが必要になってきます。

まず、マンションなど共用部分がある建物は、共用部分も「住居」に当たります。勝手に立ち入れば、軽犯罪法違反(入ることを禁じた場所への侵入)や住居侵入罪が成立します。最近では、集合ポストの部分に、「ビラお断り」と大きく掲示されているところもありますから、そのようなマンションに立ち入れば、住居侵入罪が成立するといえるでしょう。もちろん、現実には数多く行われていますから、実際にそれだけで検挙されることは稀ですが、基本的には違法行為なのだと認識すべきでしょう。

個人宅の場合、公共の道路にポストが面していることが通常です。その場合、敷地に立ち入ることなく投函することができますから、軽犯罪法違反や住居侵入罪にはならない可能性が高いと思われます。

では、路上でのビラ配りはどうかというと、基本的には問題ありません。(もちろん、駅の構内は、鉄道会社などに管理権限がありますから、勝手に行うことはできません。)ただ、ビラを配る際に、しつこくお店への勧誘を行うと、付きまとい行為として、都道府県の条例違反に該当する可能性があります。最近は、繁華街の浄化作戦の一環として、摘発も厳しくなっていますから、注意が必要です。大阪市や東京都新宿区などでは、一定の区域を設けて、客引き行為自体が禁止されています。

稀なケースだと思いますが、集団での配布や、配布物が入った段ボールなどを大量に置き場所を占拠するとなると、公共の道路を使用する許可が必要です。

地域の方にお店を知ってもらうことは重要ですが、迷惑にならないように、節度を守って宣伝活動を行ってください。

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石崎冬貴
この記事を書いた人

弁護士・社会保険労務士 弁護士法人横浜パートナー法律事務所(http://www.ypartner.com)所属 フードコーディネーターとしても活動し、法的支援を得ることの少ない小規模飲食店や飲食関連業者を支援するため、 飲食業界専門で法的支援を行っている。飲食店支援サイトも開設

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