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レポート
2018年2月8日

食費データ研究所[報告書04] 青森市民のラーメン愛

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「食費」とは、読んで字のごとく食にかける費用のことを指しますが、生活費の中でも個人差が大きいものだと言われています。外食、中食、自炊でかなり変わりますし、地域的、文化的な影響も見逃せません。そんな食費について、FERI(食費データ研究所)が研究、分析します!

日本一外食しない青森市

全国9000世帯への調査から日本国民の収入や支出について調べた総務省の家計調査。毎年発表される「品目別都道府県庁所在地及び政令指定都市ランキング」では、都市ごとの消費の傾向が詳らかにされています。地理的な事情や地域の文化などが色濃くうかがえるこのランキング、給食費などを除いわゆる外食費である「一般外食」項目でのトップ3はこちら!

1位 東京都区部 233,127円
2位 横浜市   201,828円
3位 川崎市   198,949円

そして最下位は・・・・

50位 鳥取市 112,808円
51位 秋田市 110,374円
52位 青森市 83,771円

ひとつ上の秋田市と約3万円もの差をつけて最下位となっているのが青森市。全国平均は157,722円なので、青森市は平均の半額ほどしか外食をしていないことになります。

外食ジャンル別の支出を見ても、10ジャンルのうち「他の麺類外食」「他の主食的外食」「喫茶代」「飲酒代」の4ジャンルで最下位となっています。その他のジャンルも最下位に近い50位前後で、全国平均を大きく下回っています。過去のランキングをさかのぼっても、ずっと最下位です。青森市民、ほんと外食しません!

でもラーメンだけは食べちゃう!

このように外食に関してはかなり財布の紐が堅いと思われる青森市民ですが、実はあるジャンルだけは、12位と高ランクに位置しています。それは「中華そば」、つまりラーメンです。

ラーメンに関してだけは、全国平均5,929円のところ青森市は8,107円と唯一平均をオーバー! 過去のランキングを見てもほぼ5~10位あたりと健闘しているのがわかります。

外食ではなく食料購入金額のランキングを見てみましょう。

「中華麺」  3位 10,641円(全国平均8,691円)
「カップ麺」 1位5,665円(全国平均3,745円)
「即席麺」  6位2,231円(全国平均1,906円)。

ちなみに生うどん・そばは39位、スパゲッティは47位。とにかくラーメンだけが突出して高いのが青森の特徴なのです。外でも内でもラーメンを愛してやまない青森市民の姿が目に浮かびます。

どうしてこんなにラーメンが好きなの?

いったい青森の人はなぜこんなにラーメンが好きなのでしょう? 青森県の統計分析課に問い合わせましたが理由がわからなかったため、青森出身者に聞き込み開始!

「そんなにラーメンばかり食べてないよ、週に3回くらいじゃないか?」(40代男性)

週に3回というとほぼ1日おき。十分多いと思われます。

「寒くなるとラーメン食べたくなる。冬は弁当の汁物代わりにカップ麺を食べる」(20代男性)

なるほど、寒い雪国ならではの需要があるかもしれません。。塩分の強い保存食に慣れ親しむ雪国の文化を下敷きに、体を温めるためにそばやうどんよりもパンチがあって熱くておいしいラーメンが好まれるようになっていったとも考えられます。

「家にカップ麺や即席麺が大量に備蓄してあって、おやつ代わりに食べていました」(30代女性)

ラーメンは日常的な食べ物としてとても身近な物のようです。ラーメン店の店舗数(人口1万人当たり)も、全国8位(成24年経済センサス-活動調査)。そしてそば・うどん店は全国最下位と、圧倒的にラーメンが優勢です。

そんな青森のラーメンは、煮干しでダシをとった和風なラーメンがスタンダードで、ラーメンの具材としては変わり種の麸がのっていることも多いそう。日本一外食をしない青森の人々が愛し育てたラーメンの味、確かめてみたくなりませんか?

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食費データ研究所(FERI)
この記事を書いた人

現代の消費者がどのような食にどれくらい支出しているのか、その傾向や特性を研究、分析し、「食費」という観点から日本の食産業を総合的に研究することを目指し、明日のレストラン編集部内に設立された。Food expense research instituteを略してFERI(フェリ)の愛称で広く親しまれている。

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