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2018年1月12日

リピーターが増える! おもてなし歳時記 ~二十四節気の旬の食材と話題【大寒の巻】

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「季節感」は、あなたのお店をあたたかく魅力的に彩ってくれます。日本で昔から親しまれてきた「二十四節気」。それぞれの時期に合わせた旬の食材と話題で、お客さまに季節の移ろいを味わっていただきましょう。それは何より心がこもったおもてなしであり、あなたのお店のリピーターを増やす最強の武器になってくれるはずです。

「二十四節気」とは?
一年をおよそ15日ずつ二十四の季節に分けたもの。立春、夏至、大寒など、漢字二文字で季節ごとの特徴を表現しています。現在は二十四節気の最初の日だけを指しますが、もともとは時期全体のことでした。年によって、それぞれの時期は多少前後します。

「大寒」とは

大寒【だい-かん】2018年は1月20日~2月3日

大きく寒いと書く「大寒」は、その名のとおり一年でもっとも寒い時季です。体調を崩さないように、いつも以上に気を付けたいところ。二十四節気では、冬が終わって春が始まる「立春」を四季の始まりと考えます。「立春」を迎える前日、つまり「大寒」の最後の日の「節分」に豆まきをするのは、1年分の厄や邪気をはらい、新しい一年の健康と幸せを祈るため。「鬼は外」の鬼は病気や災害を象徴し、豆は「魔(ま)を滅(め)する」に通じるとされています。年末年始に気持ちや生活習慣を上手にリセットできなかったと感じている人は、「節分」と「立春」というもうひとつの一年の区切りを活用しましょう。

「大寒」においしい魚-ワカサギ


山の上の湖で凍った湖面に穴をあけてワカサギを釣る「氷上の穴釣り」は、日本の冬の風物詩のひとつ。この時期のメスは「子持ち」の状態で、おいしさが一段とアップしています。天ぷらにせよ塩焼きにせよ佃煮にせよ、たいてい頭から丸ごと食べるので、もともと豊富に含まれているカルシウムをとことん摂取できるのが嬉しいところ。ほかにも、ビタミンEやセレンなど抗酸化作用がある成分もたっぷりで、老化防止にも効果抜群です。モリモリ食べて、どうせなら「えっ、ホントに○歳なんですか。ワカッ! サギッ!」と言われるぐらい若返ってしまいましょう。大切なのは気合です。

「大寒」においしい野菜-やまいも

ひと口に「やまいも」といっても、長いもやいちょういも、げんこつのようなやまといもなど、形はさまざま。精がつくことから「山のウナギ」とも呼ばれています。でんぷん分解酵素のジアスターゼが豊富に含まれていて、消化や疲労回復を力強くバックアップ。ぬめり成分であるムチンは、たんぱく質の消化、吸収を助けてくれます。生ですりおろして食べるもよし、汁に入れて団子状にするもよし、好みの形に切って炒めたり焼いたりするのも、またよし。たくさん食べて、寒さに立ち向かいましょう。昔から中国では漢方薬として利用されてきました。不調も「やまいも」吹き飛ばすパワーがあるわけですね。

「大寒」においしい果物-イチゴ


イチゴの旬は、50年ほど前までは5月~6月頃でした。しかし、栽培技術の進化や品種改良などで現在では一年中食べられるようになり、おいしい時季も12月~5月頃になっています。時代によって「旬」の時期が大きく変わったという意外な事実は、ある一定の年齢以上の男女にとっては何となく嬉しい話ではないでしょうか。そんなことを考えながら食べれば、ビタミンCをはじめとした豊富な栄養素の恩恵をさらにたっぷり得られるに違いありません。虫歯予防に役立つキシリトールやフラボノイドなどの抗酸化物質も多く含まれているので、食後にイチゴを食べると虫歯予防になるとかならないとか……。

「小寒」にちなんだおもてなし
-いろんな「恵方巻き」でいろんな福をゲット

すっかり全国的な節分行事になった「恵方巻き」。諸説ありますが、大正時代に大阪ののり業界が提唱し始めたと言われています。太巻きには、福を巻き込むという意味があるとか。とすると、何で何を巻いてもかまわないはず。節分に向けて「恵方巻き祭り」を開催するのはどうでしょうか。春巻きや生ゆば巻き、肉巻などを用意して、恵方に向かってかぶりついてもらいます。合わせて、年の数プラス1の大豆を食べて健康を祈るという習慣にちなみ、同じ大豆ってことで「年齢分だけ枝豆食べ放題サービス」にしたら楽しいかも。若いお客さまから「たくさん食べられなくて損だ!」と文句が出るかもしれませんが。

「小寒」に繰り出したいセリフ

お客さまとの会話にさりげなく季節感を盛り込んで、楽しい気持ちになってもらったり「おやっ、このお店はひと味違うかも」と思ってもらったりしましょう。

「1月20日は『二十日正月』ですね。正月の祝い納めで、ごちそうや餅を食べつくすらしいですよ。女性がやっとゆっくり過ごせる日という意味もあるらしいから、ゆっくりお過ごしください」

「毎月22日は『ショートケーキの日』なんですって。由来は、カレンダーを見ると上に『15(イチゴ)』が乗ってるから。強引だけど、なるほどって思っちゃいました」(ほかの時季でも繰り出せますが、イチゴが旬ということで)

「2月は『如月(きさらぎ)』って言いますよね。寒さが厳しくて重ね着をするから『衣更着、着更着(きさらぎ)』になったっていう説が有力らしいですね。風邪ひかないように、どんどん厚着しましょう」

次回は「立春」をご紹介します。

夏至の巻
小暑の巻
大暑の巻
立秋の巻
処暑の巻
白露の巻
秋分の巻
寒露の巻
霜降の巻
立冬の巻
小雪の巻
大雪の巻
冬至の巻
小寒の巻
大寒の巻
立春の巻
雨水の巻
啓蟄の巻
春分の巻
清明の巻
穀雨の巻
立夏の巻
小満の巻
芒種の巻

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旬の力総研
この記事を書いた人

食材、お酒、料理、日本文化、コミュニケーションなど、幅広い専門分野を持つメンバーが集結。暦と食、暦と日常生活の幸せな関係を追求し、旬の食べ物や旬の話題をおもてなしにどう生かすかを総合的に研究している。

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