飲食店で働く人のための情報マガジン by トレタ

連載
2018年1月11日

河野祐治の大繁盛への道【7】ネット販促 5つの鉄則

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本連載5回目で「リアル販促のファサード」についてご紹介しました。今回は、「メニューブックやポスターなどのリアル販促」と並行して着手すべき「ネット販促」について、各サービス・媒体の特徴から上手な使い方、期待できる効果までを河野氏にお聞きしました。

河野流「繁盛店」の定義とは 
その名の通り、繁盛している店であり、飲食店の中で1割程度しかないと言われます。では、残り9割の飲食店は赤字なのかと言えば、決してそうではありません。わかりやすく例えると、繁盛店とは毎月毎月キャッシュが積み上がっていくような状態です。具体的には、20坪以内の店であれば月間坪売上20万円以上が目安です。売上は「客単価×客数」で決まリます。個人経営の場合は、高い価値を提供することで客単価を上げて、来店頻度を高めることが重要です。そこで不可欠なのが「リピーターづくり」です。繁盛店はリピーターづくりに長けていると言えます。

その1 「リアル販促」と「ネット販促」の両輪が大切

お店は常に「リアル(現実)」と「インターネット」2つの世界に存在しています。販促を考えているのなら、並行する2つの世界へ向けた販促を考えましょう。大切なのは両輪です。どちらに偏ってもダメ。なぜなら情報社会の現代、ネットでお店の情報を得ようとする人が多くなったためです。

「リアル販促」のなかでも重要度の高い「ファサードづくり」に関しては、以前お話した通り。ファサードづくりは投資額も大きいですし、よほどの資産がなければ気軽に作り替えることもできません。

一方で「ネット販促」は、サービス・媒体にもよりますが、無料で始めることができ、費用をかけずとも集客につながる可能性の高い販促なのです。

その2 お客さまとの距離を縮めるSNSを使い倒そう!

皆さんご存知かとは思いますが、改めてネット販促で使えるサービスをご紹介します。ぜひ使ってみて欲しいのが「SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)」。「Twitter」「Facebook」「instagram」「LINE」などに代表されるSNSは、お店とお客さまとの距離を縮めることができるため、コアなファンを作りやすいツールです。しかも、基本的に無料で使用できます。

ただSNSも、コアユーザーが30〜40代の「Facebook」、20〜30代の「Twitter」「instagram」など、サービスによってユーザー層は異なります。そのため自店のターゲットへピントを合わせ、使うべきサービスの優先順位をつけましょう。

外食にしかできないこと。それはお客さまとのコミュニケーションです。それを作りやすいのがSNSです。うまく使いこなすことで、売上げアップした事例も多いので難しく考えず、まずは使い倒してみましょう。

その3 振り返りができるブログは社員教育にもつながる!

もう一つ無料で使って欲しいツールが「ブログ」です。SNSは情報が流れるように伝達していく“フロー型”であるのに対し、ブログは過去にさかのぼってその記録を閲覧できる“ストック型”と言われます。

振り返りができるということは「以前にこう考えていたな」など、自身の頭のなかを整理するのにも役立ちます。

またブログで想いを表現することは、お客さまへ向けるだけでなく、社内への発信ツールとしても活用できます。実際にブログを通じて社員への理念共有を行なう経営者もいますし、採用に結びついたというケースも、今では珍しくありません。

その4 営業色の強い販促はNG!

よく「ブログやSNSを始めたいけど、やり方がわからない」という方がいらっしゃいますが、とにかくやってみましょう。こうしたネットツールは、知識を溜め込んでから使うものではありません。例えば有名ブロガーのブログをいち読者の立場で読んで、響いた書き方、写真の使い方などを参考にすればいいのです。

またありがちな失敗は、営業色が強すぎて誰も見てくれないこと。もっと肩の力を抜いて使ってみましょう。自分がどんな想いでお店を作ったか、どんな料理、お酒を用意しているか、どういったシーンで楽しんでほしいかなどを書くだけでも十分なのです。

その5 有料サイトはターゲットを見極め活用する

一方、有料グルメサイトも多くありますが、契約前には「その地域で1番強い媒体はどれか」を検証しましょう。自店が宴会に強い店なのか、フリー客で埋まる店なのかによっても、最適なグルメサイトは変わります。もしそれがわからない場合は、まず使ってみてコストパフォーマンスの悪い媒体を削っていく方法もあるでしょう。

一つ言えるのは、地方はHP(ホームページ)の効果が高いということです。まだまだ都心ほどネット販促の競争率は高くないため、アピールした内容を盛り込んだHPを作ることができれば勝算はあります。

近年、高額な制作費を請求するHP制作業者が急増しています。相場感を知らない方も多いと思いますので、できれば経営者仲間で情報を共有し、正当な金額で制作してくれる業者を選びましょう。

ここまでネット販促についてご説明してきましたが、販促ありきで考えてはいけません。繁盛店はHPもなければ、SNSも使っていないケースが非常に多い。本来、これが繁盛店のあるべき姿で理想像です。ネット販促前提で考えるのでなく、この理想像を目指してください。(構成:虻川実花)

■河野先生の連載一覧はこちらから
【1】繁盛店視察の6つの鉄則

【2】コンセプトづくり5つの鉄則

【3】人材育成 5つの鉄則

【4】メニュー開発 6つの鉄則

【5】ファサードづくり 5つの鉄則

【6】緊急企画! ドタキャン・ノーショウ対策5つの鉄則
【7】ネット販促 5つの鉄則
【8】インストアプロモーション 5つの鉄則
【9】歓送迎会で勝つ 4つの鉄則
【10】値上げで勝つ 5つの鉄則
【11】アルコールを売る5つの鉄則
【12】業態リニューアル 5つの鉄則
【13】立地・物件選び 5つの鉄則

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河野祐治(かわのゆうじ)
この記事を書いた人

飲食店コンサルタント、中小企業診断士 年間30~40件の開業・新店・新業態プロデュースと、年間100件以上のコンサルティングを手掛ける。講演やセミナーも全国で年間70~80件実施し、メディアの取材や執筆も多数。<著書>「500店舗を繁盛店にしたプロが教える 3か月で『儲かる飲食店』に変える本(日本実業出版社)「飲食店完全バイブル 売れまくるメニューブックの作り方」(日経BP)「繁盛本 街場の飲食店に学ぶ商売繁盛200の教え」(東京カレンダー)「これだけは知っておきたい 儲かる飲食店の数字」(日本実業出版社)ブログ「飲食店コンサルタントの独り言」は、多くの業界人が読んでいる。

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