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2018年1月10日

飲食店専門! 石崎先生のよくわかる法律相談【12】スタッフの不正、対処の方法を知りたい

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店舗の貸借トラブル、スタッフの労務問題、お客さまからのクレーム・・・。飲食店の日々の営業の中で「法律的にどうなの?」「これって違法なの?!」と迷うことは少なくありません。法律はもちろんのこと、外食業界に精通した弁護士の石崎先生が、飲食店経営にまつわる悩みにズバリと回答をします。

相談:スタッフの不正、対処の方法を知りたい

本日の相談
郊外のファミリー向けの焼肉店でアルバイトをして1年になります。

オーナーは2号店の立ち上げて忙しく、店は古くからのスタッフが中心となって営業をしています。

決定的な証拠はないのですが、数人のスタッフがスタッフの友人が来店すると、オーダーを通さずに料理や酒を提供したり、店の在庫を無断で持ち帰っているようです。

私も同じことをしていると思われたくないので、なんとかしたいのですが、どうすればいいでしょうか。
(アルバイト 20代 女性)

しっかりと証拠を示せるよう予防措置を!

石崎先生の回答
飲食店は基本的に現金勘定ですから、このような不正は避けられない言えます。法律的には、窃盗や横領、背任など立派な犯罪になりえます。

不正をしているスタッフ側は「このくらい別に」という軽い気持ちかもしれませんが、実際の材料費そのものだけではなく、その分の売上げが落ちるわけですから、その逸失利益を無視できません。

しかし、このような不正は立証が難しいのも事実です。そのため、あなたのようにしっかりと証言してくれる方がいることは、お店にとっても非常にありがたいことだと思います。まずはオーナーなど、お店の管理や経営に権限がある方に相談してみてください。

お店側の立場として、実際にこの問題をどのように解決するかというのは非常に難しい面があります。例えば、この行為を強く注意したとしても、素直に認めるケースは少ないでしょうし、関係がこじれて、全員退職するということにでもなれば、店自体が回らなくなってしまいます。かといって、他の従業員の士気にもかかわりますから、見なかったことにもできません。

一般的には、「匿名でこういう通報があった。何もないと思うけれども、間違われることはしないようにしてほしい。」といった形で、けん制するくらいが関の山ではないでしょうか。

いざとなったときにしっかりと証拠を示せるように、在庫管理や監視カメラの設置など、予防の措置は講じておいた方がよいでしょう。

■相談一覧
【1】 20名様のドタキャン。泣き寝入りしかないですか?
【2】 寿司のネタだけ食べてシャリを残す。食べ方はお客さまの自由?
【3】アルバイトにペナルティって課せられる?
【4】自家製サングリアの提供ってダメなの?
【5】お子さんのケガ。これって店の責任?
【6】「お子さん入店お断り」は法律的にOKですか?
【7】突然の家賃の値上げ。従うしかないですか?
【8】スタッフがお客さま情報をSNSにアップ??
【9】店内でお客さまの持ち物が盗まれた? 店にも責任があるの?
【10】SNS に事実と違うことが書かれました。対応策を教えてください!
【11】ランチタイムだけ友人に店を貸したい。気をつけることは?

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石崎冬貴
この記事を書いた人

弁護士・社会保険労務士 弁護士法人横浜パートナー法律事務所(http://www.ypartner.com)所属 フードコーディネーターとしても活動し、法的支援を得ることの少ない小規模飲食店や飲食関連業者を支援するため、 飲食業界専門で法的支援を行っている。飲食店支援サイトも開設

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