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2017年12月18日

飲食店専門! 石崎先生のよくわかる法律相談【10】SNS に事実と違うことが書かれました。対応策を教えてください!

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店舗の貸借トラブル、スタッフの労務問題、お客さまからのクレーム・・・。飲食店の日々の営業の中で「法律的にどうなの?」「これって違法なの?!」と迷うことは少なくありません。法律はもちろんのこと、外食業界に精通した弁護士の石崎先生が、飲食店経営にまつわる悩みにズバリと回答をします。

相談:SNSで事実と違うことを書かれました。

本日の相談
都心のオフィス街でカジュアルなダイニングを経営しています。
若者向けの雑誌で紹介されてから、近くの大学に通う学生さんの来店も増えました。

学生の男女6人組のお客さまがいらした時のことです。
お酒が入って盛り上がったためか、大声を出したり、余興のようなことをしだしました。

他のお客さまに迷惑になるため、私から、静かにしていただくようお願いしたところ、
素直に受け入れてくださいました。

数日後、レストランの口コミサイトを見ると、自店のことが悪く書かれていました。おそらくあの時の学生の男女6人組のお客さまだと思います。

静かにしてほしいと伝えたことは事実ですが、明らかに事実と違うことが悪意を持って投稿されていました。

どのような対処をすれば良いでしょうか。

(オーナー 40代 男性)

毅然とした対応も必要ですが、神経質になりすぎないこと

石崎先生の回答
ネット上の誹謗中傷については、非常に多くのご相談を受けています。結論からいうと、なかなか対応が難しいのが実情ですが、整理してみたいと思います。

まず、明らかに虚偽であったり、誹謗中傷になるようなことを書き込めば、民事上の不法行為に該当しますし、ひどい場合には、刑事上の偽計業務妨害罪が成立する余地もあります。

第三者の運営している口コミサイトであれば、管理者に連絡し、その書込みの閲覧を一時的に停止したり、削除を求めていくことになるでしょう。加えて、書き込んだ本人を特定する手続きを取ることも可能です。

ただ、口コミサイトの場合、そこまで露骨な表現があることはほとんどありません。だいたいは、「態度が悪い」「おいしくない」「不快」といった、主観が入っている内容であって、それ自体は個人の評価・感じ方の問題ですから、虚偽とは言いにくいのです。口コミサイトですから、ある意味、そういったネガティブな情報も入り混じっていて当たり前ということになります。

したがって、明らかに虚偽だ、というものについては毅然と対応しますが、評価が含まれるものについては、あまり神経質にならず、「そう感じる人もいる」ということで、今後に活かす方がよいでしょう。神経質に対応したことで、かえって「炎上」することもあります。

1つの「悪い書き込み」を消すよりも、5つの「良い書き込み」を獲得する。そんな風に前向きに考えるのがよいでしょうね。

■相談一覧
【1】 20名様のドタキャン。泣き寝入りしかないですか?
【2】 寿司のネタだけ食べてシャリを残す。食べ方はお客さまの自由?
【3】アルバイトにペナルティって課せられる?
【4】自家製サングリアの提供ってダメなの?
【5】お子さんのケガ。これって店の責任?
【6】「お子さん入店お断り」は法律的にOKですか?
【7】突然の家賃の値上げ。従うしかないですか?
【8】スタッフがお客さま情報をSNSにアップ??
【9】店内でお客さまの持ち物が盗まれた? 店にも責任があるの?
【10】SNS に事実と違うことが書かれました。対応策を教えてください!
【11】ランチタイムだけ友人に店を貸したい。気をつけることは?

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石崎冬貴
この記事を書いた人

弁護士・社会保険労務士 弁護士法人横浜パートナー法律事務所(http://www.ypartner.com)所属 フードコーディネーターとしても活動し、法的支援を得ることの少ない小規模飲食店や飲食関連業者を支援するため、 飲食業界専門で法的支援を行っている。飲食店支援サイトも開設

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