飲食店で働く人のための情報マガジン by トレタ

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2017年12月15日

大野先生の飲食店開業に必要なお金講座【6】自己資金だけで開業し、資金がショートしかけた際の対応策はあるか?

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特別な資格を必要とせずに開業できる飲食店は、新規参入が多い業態です。その反面で開業から3年後に継続している確率はたったの1割とも言われています。その多くが資金繰りがうまく行かず廃業していると考えられます。税理士業界初の飲食店開業支援専門の税理士 大野晃先生が、繁盛する飲食店が必ず行なっている開業資金の調達方法をわかりやすく解説します。(明日のレストラン編集部)

資金繰りのためのコストカットは要注意!

自己資金だけで開業し、その後売上げが立たず資金がショートしかけてしまった……。そんなときは、親族や知人から借りるなどで対応することになると思います。それで解決すればいいですが、頭を下げても借りられない、借りられても金額が足りないとなると、金融機関からの融資をお願いすることになるでしょう。

また金融機関の融資以外には、仕入れ先への支払い期日の延期や、人件費などのコストカットでやりくりする対応策もあります。しかし、これらの対策は経営の根幹を揺るがしかねないため、慎重に行ないましょう。

開業後の融資申請は審査が厳しい!

日銭商売の飲食店で運転資金ショートが発生するということは、金融機関からは重症な状態と見られます。実際に金融機関では、飲食店開業後に行なう運転資金融資を「後ろ向きの運転資金融資」と言うそうです。ということは、運転資金の借入れは少し難しくなると考えておいてください。

対して飲食店開業前に、事業計画書を作成し打診する融資は「前向きな運転資金融資」と言われます。開業前にしっかりと事業計画書を作成し、十分な運転資金を借りることが重要なのです。

創業年は赤字を見越した運転資金を用意する

開業後に融資申請をしなくてすむよう、経営実績のない創業時や創業年は、赤字になることを見越して十分な運転資金を借りるのがよいでしょう。

借入れを悪だと思い込む人も少なからずいます。しかし必要な借入れをしなかったことで、廃業率を高めることにつながるのです。

再三言うように、開業後の運転資金融資は、開業前よりも審査が厳しくなります。だからと言って、そこで手をこまねいていても仕方がありません。絶対に借りられないということはありませんので、まずは日本政策金融公庫の金融機関へ、融資を申請してみましょう。

開業前の事業計画書作成が廃業率を下げる!

事業計画書をしっかりと作成せず開業することは、航海図なしに海をさまようようなもの。開業前には必ず、事業計画書についての書籍を読む、飲食店開業に詳しい専門家に相談するなど、事業計画書を作成しましょう。

しっかりと事業計画書を作成することで「必要な融資額はいくらか」「その融資額は金融機関から借入れができるか」が明らかとなります。もし借入れが相場感と合っていない場合は、過剰な投資をしている可能性があるので、もう一度事業計画書を見直してください。

開業前の周到な準備により、廃業率を下げるということを頭に入れておきましょう。

次回は個人で日本政策金融公庫から融資を受ける際のハードルについてお伝えします。

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大野晃
この記事を書いた人

ITA大野税理士事務所 飲食店開業融資支援専門税理士
株式会社CHANGE 代表取締役
「飲食店が必ずやっている開業資金の調達方法」著者
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http://goo.gl/XWcsM1

昭和59年生まれ 東京都千代田区神保町に在住。

飲食店の開業率の向上、及び飲食店の廃業率の低下を理念に掲げており、また飲食店の成功を、本当に助ける事ができるのは開業前からの開業融資支援が重要と考え日々活動中。

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