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2017年10月24日

大野先生の飲食店開業に必要なお金講座【2】融資が可能かチェックしよう

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特別な資格を必要とせずに開業できる飲食店は、新規参入が多い業態です。その反面で開業から3年後に継続している確率はたったの1割とも言われています。そお多くが資金繰りがうまく行かず廃業していると考えられます。税理士業界初の飲食店開業支援専門の税理士 大野晃先生が、繁盛する飲食店が必ず行なっている開業資金の調達方法をわかりやすく解説します。(明日のレストラン編集部)

融資はどなたでも受けられるわけではありません

前回は、繁盛店への近道として、融資を受けて借入をすることをお勧めしました。

借入することで、自己資金よりも事業資金が増えるわけですから、ビジネスの選択肢が広がります。これから開業を考えている方には、ぜひ借入を検討していただきたいものです。

しかし、希望したすべての方が借入をできるわけではありません。では、ケースごとに借入が可能か見ていきましょう。

チェック1:過去5年以内に債務整理したか

過去5年以内に破産などの債務整理の経験がある場合は、焦って融資を申し込んではいけません。ダメ元で申し込んでもほぼ否決されてしまいます。否決の履歴が残ってしまうことも、次回の融資の際にマイナスイメージとなります。

開業は融資以外にもさまざまな準備があります。まずは他の準備を進めながら、タイミングを待ちましょう。

チェック2:過去2年以内で支払いの遅れがないか

融資では、あなたがきちんと返済ができるかの慎重にチェックされます。融資申し込みの直近2年の間に、どんな事情であれ、ローン、水道光熱費、住民税などの支払いが少しでも遅れているとマイナスです。過去2年程度は支払いの遅れがないようにすることが大切です。

チェック3:消費者金融からの借入があるか

融資審査で、必ず確認される項目のひとつに消費者金融の利用の有無が挙げられます。過去に消費者金融からの借入があってはいけないという訳ではありませんが、借入の履歴がない方が無難です。ですから、開業を考えている方は、少額だとしても消費者金融からの借入も避けた方がいいでしょう。

すでに借入の履歴がある場合でも、正当な理由があり、返済に滞りがなければ、融資が下りるケースも多数あります。

チェック4:自己資金が100万円以上あるか

私の経験上、100万円以上の貯蓄が目安です。この金額が自己資金を貯蓄しているという姿勢につながります。貯蓄がない、あるいは少ない場合は融資担当者からの信用が下がってしまうのも仕方ありません。

親族や知人からの支援金は見方によっては自己資金として扱われ、通称「みなし自己資金」とも呼ばれています。家族名義だとしても、融資が下りたら返済の必要があるような場合や、いきなり振り込まれた多額のお金は、自身の資金と見なされず、「見せ金」の疑いをかけられてしまいます。

チェック5:自己資金で不動産取得費がまかなえるか

業種や立地にもよりますが、飲食業の開業では平均して600〜900万円くらいが必要です。そのうち不動産取得費(保証金、仲介手数料、礼金、前払家賃など)が自己資金でまかなうのが理想的です。目安としては300万円以上で、親族からのみなし自己資金も含んだ金額です。

不動産契約は融資の実行前に行われることが多いため、自己資金で不動産契約ができることが望ましいためです。

いかがでしたか。一度、融資に落ちると半年程度再申請ができなくなることもあります。

次回は、融資の際に必要となる事業計画書の策定についてお話しします。

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大野晃
この記事を書いた人

ITA大野税理士事務所 飲食店開業融資支援専門税理士
株式会社CHANGE 代表取締役
「飲食店が必ずやっている開業資金の調達方法」著者
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http://goo.gl/XWcsM1

昭和59年生まれ 東京都千代田区神保町に在住。

飲食店の開業率の向上、及び飲食店の廃業率の低下を理念に掲げており、また飲食店の成功を、本当に助ける事ができるのは開業前からの開業融資支援が重要と考え日々活動中。

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