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編集部セレクト
2017年8月23日

食費データ研究所[報告書01]金沢・富山のアイス好きの謎に迫る!

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「食費」とは、読んで字のごとく「食」にかける費用を指しますが、生活費の中でも個人差が大きいものだと言われています。外食、中食、自炊でかなり変わりますし、地域的、文化的な影響も見逃せません。そんな食費について、FERI(食費データ研究所)が研究、分析します!

アイスクリーム・シャーベットへの支出トップは金沢市

FERIが注目したのは総務省統計局が発表している家計調査です。全国9千世帯を対象に家計の収支や貯蓄などを毎月調査し、データが公表されています。どのような品物に支出されているかが細かく調査されているのが特徴です。

そんな家計調査から、気になるデータを入手しました! アイスクリーム・シャーベットの支出(平成26~28年平均)についてです。全国平均は8,908円ですが、都市別に支出額を見ると、トップは金沢市の10,822円と、平均より約2,000円も多いのです。

暑い地域ならアイスクリーム・シャーベットをよく食べることが予想できますが、金沢市や富山市の北陸地方の気温は年間を通じて東京より低めと、とりわけ暑い地域とはいえません。この北陸の都市が上位になる理由はいったい何なのでしょうか?

日本アイスクリーム協会に聞いてみた!

さまざまな資料を当たりましたが、金沢市と富山市とアイスクリーム・シャーベットの関係について明示するものは見つけられませんでした。かくなる上は、日本におけるアイスクリームの総本山、一般社団法人日本アイスクリーム協会に聞いてみましょう!

「金沢市がアイス支出額トップの理由ですか……実はよく聞かれるんですけど、これという理由がわからないんですよ……」(一般社団法人日本アイスクリーム協会・桜木さん)

なんと、総本山でもわからないこの謎……。

「ただ、金沢市のサイトの中に、家計調査をもとに金沢の食文化を紹介する『金澤食文化100物語』という読み物がありまして、そこにアイスだけでなく他の菓子類への支出も多いことから金沢市民は甘いもの好きの特徴をもつと書かれています。アイスクリームが売れる理由もこれが大きいのではないでしょうか」(同)

金沢市民は和菓子もチョコも大好き!

甘いもの好きだということは、アイス以外の菓子類への支出も多いのでしょうか? さっそく家計調査の他の項目を調べると、金沢市は和生菓子への支出額が2000年から2016年まで連続トップ、ケーキ、チョコレート、スナック菓子もずっと首位にランクインしています。

加賀藩の初代藩主前田利家は、茶の湯に大きな関心を持っていて千利休の直弟子でもありました。利家公からの歴代藩主が藩をあげて茶道を奨励したことで、金沢の和菓子文化が花開いたといわれています。現代でも、折々の行事に定番の和菓子が欠かせないそうです。金沢市のスイーツ好きのルーツはここにあると考えることができるのではないでしょうか?


前田利家公

ちなみに金沢市に次いでアイスクリーム・シャーベット支出額が多いのは富山市(10,047円)。富山藩は加賀藩の支藩ですから、文化的な共通点が多いのでしょう。

根っからのスイーツ好きの旧加賀藩エリア。この地域の飲食店では、アイスクリームを始めとしたスイーツメニューを充実させると喜ばれるかもしれませんね。

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食費データ研究所(FERI)
この記事を書いた人

現代の消費者がどのような食にどれくらい支出しているのか、その傾向や特性を研究、分析し、「食費」という観点から日本の食産業を総合的に研究することを目指し、明日のレストラン編集部内に設立された。Food expense research instituteを略してFERI(フェリ)の愛称で広く親しまれている。

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